「患者数は増え、売上も右肩上がりで伸びているのに、通帳の残高がなかなか増えない…」順調に医院を経営されているはずの院長先生から、このような資金繰りのお悩みをよくお聞きします。その要因は医院によって様々ですが、過去の実績だけを注視していても、手元のキャッシュを戦略的に残すことは困難です。毎月の税理士との面談が「終わった数字の報告」だけで終わってしまったり、日々の試算表を見てもこれから先の期間が空白になっているため、「今年の利益がいくらになるのか」「これから何をすべきか」が見えてこないという状態に陥ってはいないでしょうか。本記事では、全国500件以上の医療機関を支援するグロースリンク税理士法人の野田智成先生が登壇したセミナー「歯科医院のための決算活用講座」を踏まえ、売上があってもお金が残らない原因と、利益をデザインして「稼ぐ力」を高めるための対策を解説します。さらに、成長のための投資チャンスを逃さないための、スピーディな資金調達手段についてもご紹介します。【登壇者紹介】野田 智成(のだ ともなり)グロースリンクグループ 役員医療コンサルティング事業部 ミドルマネージャーグロースリンク税理士法人の医療部門マネージャーとして500件以上の医療機関の経営支援を担当。病院・診療所・調剤薬局など医療機関のお客様を幅広く支援し、医療専門税理士として、新規開業支援・医療法人設立運営・MS法人活用・事業承継など、医療機関のステージに応じた総合支援を専門領域としている。現在は、グロースリンクグループで展開する、社会保険労務士法人・保険代理店・IFAなどのリソースを活かし、税理士の枠に捉われない税務・労務・リスクマネジメント・資産形成など総合コンサルティングを実践し多くの医院経営者から高い評価を得ている。また、税理士としての専門性と、組織の「No.2」として実践してきたマネジメントの経験をもとに、企業研修講師としても活躍している。【その他保有資格】アチーブメントHRS 認定企業研修講師JPSA認定 ベーシックプロスピーカーなぜ「売上があるのにお金が残らない」のか?根本的な原因売上規模と「稼ぐ力」は必ずしも一致しない「稼ぐ力」とは、単に売上を上げることではなく、「キャッシュを残すこと」です 。 たとえば、売上高1億円でキャッシュ残高が2,000万円残るAクリニックと、売上高2億円でキャッシュ残高が1,000万円しか残らないBクリニックでは、手元に資金を残すという意味でAクリニックの方が稼ぐ力が強いと言えます。利益が出ているのに資金が減る「主要因」とは損益計算書(P/L)上でしっかり利益が出ているのに、なぜか手元にお金が残らない場合、その原因は「経費にならない支出」や「帳簿と実態のズレ」に隠れていることが多くあります。代表的な要因として、以下の3つが挙げられます。借入金の元本返済 P/L上で利益が出ていても、借入金の元本は税引後の利益(手元キャッシュ)から返済しなければなりません。過剰な設備投資などで返済額が大きすぎると、資金は減少していきます。経費にならない支出(B/S上の動き)個人事業主の「生活費(事業主勘定)」への過剰な引き出しや、法人における「役員借入金」の増加、または「保険積立金」の掛けすぎなどによって、資金が流出しているケースです。帳簿と実際の現金のズレ「貸借対照表(B/S)には現金があると記載されているのに、通帳にお金がない」場合、現金で支払った経費の計上漏れや、窓口の現金を口座に入金していないなどの管理不足も考えられます。解決策:日々の「現金管理のルール化」と未来の「利益デザイン」これらの資金減少やズレを防ぐためには、日々の管理(実務)と経営計画(戦略)の両面から対策を行う必要があります。実務面の対策:現金管理のルール化帳簿と実際の現金のズレを防ぐためには、「窓口現金などの手元にあるお金は、一度すべて預金口座に入金する」というフローを徹底しましょう 。必要な経費はその後で引き出す仕組みにすることで、使途不明金や計上漏れを防ぎ、現金の動きを正確に把握できるようになります。戦略面の対策:期首に「利益をデザイン」するその上で、過剰な借入返済や保険の掛けすぎといった構造的な問題を解決するには、決算直前に慌てるのではなく、期首の段階で1年間の計画を立てておくことが重要です。毎月の実績で数字を更新しながら着地予想を常に把握し、自ら「利益をデザインする」経営へとシフトしましょう。具体的には、以下の3つのステップで数値を管理します。期首に1年間の「収支計画」を立てる昨年の実績をベースに、今年の売上目標、採用予定(人件費)、商品仕入高、販管費などの経費計画を1年分立てておきます。毎月「実績」で上書きし、着地を予測する毎月の試算表が出たら、経過した月の計画値を「実績値」に置き換えます。これにより、まだ経過していない未来の計画値と合算され、「決算時に利益(とキャッシュ)がいくら残るか」という着地予想が常に可視化される状態にしておきます。予測に基づいて「行動」を決定する着地予想が見えれば、「利益が出そうだから今のうちにユニット増設の投資をしよう」「納税額が大きくなりそうだから、必要な節税対策と納税資金の確保に動こう」といった、根拠に基づいた早めのアクションが可能になります。利益を圧迫する?「人件費」の正しい捉え方と対策人件費は「コスト」ではなく「資本」と捉える売上を伸ばしていくためには、設備だけでなく「人」への投資が欠かせません。新しいユニット(施設キャパ)を導入しても、それを稼働させるスタッフ(人的キャパ)が揃わなければ、診療の供給量は拡張しないからです。人材にかかる費用は単なる「コスト」ではなく「価値を生む資本」として捉える「人的資本経営」の視点が求められます。フェーズ別に見る「適正な人件費率」の目安とはいえ、「スタッフを増やしたいが人件費負担が心配」という医院も多いのが実情です。セミナーの質疑応答では、適正な人件費率の目安について以下のような回答がありました。院長1名+スタッフ数名(勤務医なし): 約18%〜20%(採用強化時は25%まで許容)勤務医がいる場合: 約35%程度までは許容範囲医療法人(役員報酬を含む場合): 約45%〜50%程度になることもある医院のフェーズ(積極採用期か安定期か)に合わせて、見通しを持った採用計画を立てることが重要です。魅力あるクリニック創りで「定着率」を上げるスタッフ数を増やすには、採用だけでなく「定着」の視点が不可欠です。せっかく採用しても辞められてしまっては意味がありません。定着率を上げるためには、働き方の多様性への対応やエンゲージメントの向上といった「魅力あるクリニック創り」への投資が求められます。特に力を入れたいのが「学習・能力開発」の環境整備です。専門技術や接遇の研修はもちろん、これからの時代はバックオフィスやマーケティングにおいて「デジタル人材(AI活用人材)」の育成が医院の生産性を大きく左右します。現在、このデジタル・AI人材の育成には、国が予算を組んでいる「リスキリング助成金(人材開発支援助成金)」を活用できるチャンスでもあります。さらに、人事評価制度やスキルマップを導入し、「何を頑張れば評価されるのか」という成長の基準を明確にすることも有効です。育成を仕組み化し、「頑張り方が分かる職場」を作ることで、「人が育ち、辞めず、利益を生み続ける組織」にすることができます。資金繰りを安定させるための「安全性」の点検B/S(貸借対照表)で見る「危ないクリニック」のサイン目指す目標に向かって「攻めの経営(積極的な投資など)」を行っていくためには、損益計算書(P/L)だけではなく、貸借対照表(B/S)を読み解き、自院の財政基盤を強固にしておくことが重要です。セミナーでは、財政基盤が不安定な「危ないクリニック」の具体的なサインとして、B/Sにおける以下のバランスの崩れが指摘されました。流動負債が流動資産を上回っている「すぐ出ていくお金(流動負債)」が「すぐ入ってくるお金(流動資産)」より多い状態です 。診療報酬が入金されても、月末の支払いがそれ以上になり資金ショートを起こしやすくなります。固定資産を短期資金で買っているユニットなどの「固定資産」を、流動負債などの短期資金で投資してしまっている状態です。固定資産はすぐには換金できないため、キャッシュフローの悪化を招きます 。自己資本より借入(固定負債)の割合が多い自院で稼いで貯めたストック(自己資本)に比べ、外部からの借入(固定負債)の割合が極端に多く、返済負担が重くなっている状態です 。安全なクリニックは、すぐに入ってくるお金(流動資産)が、すぐに出ていくお金(流動負債)を上回っています。逆に、日々の支払いに追われ、短期資金で固定資産を買ってしまっている場合は注意が必要です 。借入の健全性を測る「債務償還年数」上記のように「借入の割合が多い不安定なクリニック」になっていないか、現在の借入が適切な範囲かを客観的に確認する指標として「債務償還年数」があります 。計算式: 融資残高 ÷ (経常利益 + 支払利息 + 減価償却費)この年数が「5年以内」であれば健全とされ、「6〜7年」が許容範囲です。 一方で「10年以上」になると借入過多と判断されます。セミナー内で野田先生も言及されていましたが、この数値は金融機関が融資を決定する際の重要な基準となるため、年数が長すぎると今後の新たな融資審査が厳しくなります。いざという時の投資余力を奪われないためにも、定期的なチェックが必要です。成長のチャンスを逃さない!資金繰りを改善する「ファクタリング」銀行融資の課題と「ファクタリング」のメリット利益をデザインし、財務の安全性を確認した上で「今こそスタッフを採用したい」「ユニットを増設したい」というフェーズでも、自己資金だけでは賄えず、外部からの資金調達が必要になる場面もあるでしょう。資金調達の手段としてまず思い浮かぶのは「銀行融資」ですが、審査のために多くの書類を準備する必要があり、実際に資金が着金(実行)するまでに1〜2ヶ月程度の時間がかかってしまいます。また、融資を受けると当然ながら「負債(借入金)」が増加するため 、前章で解説した「債務償還年数」が悪化し、将来の大きな設備投資の際に審査が不利になるリスクもあります。そこで、急な資金ニーズに対応したり、新たな借入を増やさずに資金を確保したい時に役立つのが「ファクタリング」です。ファクタリングとは、医院が保有している診療報酬などの売掛債権(入金待ちの請求書など)をファクタリング会社へ売却し、本来の入金日より前に資金を調達できるサービスです。以下の表は、ファクタリングと銀行融資の違いを比較したものです。比較項目ファクタリング銀行(融資)査定〜実行期間1〜2週間程度1〜2ヶ月程度審査申込書類少ない多い負債の増加影響なし負債が増加物上担保(※不動産など)不要必要な場合ありファクタリングは借入とは異なるため審査が簡便でスピーディです。不動産などの担保も不要であり、信用情報にも記録されません。何より「負債が増加しない(影響なし)」ため 、B/Sを綺麗に保ちながら(=債務償還年数を悪化させずに)資金繰りを改善できる点が、医院経営において非常に大きなメリットとなります。※ファクタリングの契約内容は個別の事案によって性質が異なる場合があります。貴院の経営状況や将来の資金調達計画への影響を適切に判断するため、必ず事前に顧問税理士等の専門家へご相談の上でご活用ください。メドレー早期資金サポートの紹介私たち株式会社メドレーフィナンシャルサービスが提供する「メドレー早期資金サポート」は、医療・介護・障害福祉事業所に特化したファクタリングサービスです。東証プライム上場企業であるメドレーの資金調達力を背景に、安心してご利用いただける以下の4つの強みを備えています。最安水準の手数料ジョブメドレーをはじめとする、メドレーグループのサービス利用実績があれば、割引手数料が最安0.3%〜と非常にリーズナブル。「ファクタリング=高い」というイメージもありますが、メドレー早期資金サポートでは、東証プライム上場をしているメドレーの豊富な資金調達力を背景に安価な手数料を実現しています。スピーディーな送金対応必要書類のご提出から、おおよそ1週間ほどでご送金が可能です。(最短3日の取引実績)手数料が高額(なかには、当社の30倍以上)の2者間ファクタリングでは、「即日送金」といった広告を見かけることもありますが、低コストな3者間ファクタリングを提供する会社のなかでは、非常にスピーディーな送金対応が可能です。初めてでも安心の電話サポート「Webだけではよく分からないし、不安...」という場合には、オペレーターがお電話にて丁寧に説明をいたします。ご送金までにスケジュールやお手続き方法、具体的な調達可能額や手数料額など、なんでもお気軽にお問い合わせください。また、経営に関するお悩みなどがある場合には経験豊富なコンサルタントがご相談に伺います。買取金額の制限なし数十万円〜数億円単位まで、金額に制限なく買取が可能です。そのため、開業直後で手元資金に余裕が欲しい場合や、大規模な設備投資をご検討中の場合など、様々なシーンで柔軟にご活用いただけます。また、事業実績によっては将来発生する見込みの請求分の買取や、他のファクタリング会社からの乗り換えや買い増しも可能です。まずは、ご相談だけでも構いません。是非、お気軽にお問い合わせください。%3Ca%20href%3D%22https%3A%2F%2Fwww.medley-fs.co.jp%2Fcontact%22%20target%3D%22_blank%22%3E%0A%3Cdiv%20style%3D%22text-align%3Acenter%3B%22%3E%0A%3Cdiv%20style%3D%22font-family%3A%20'Noto%20Sans%20JP'%2C%20'Arial'%2C%20sans-serif%3B%20display%3A%20inline-block%3B%20text-align%3Acenter%3B%20background-color%3A%23d50819%3B%20color%3Awhite%3B%20padding%3A%2024px%20%2024px%3B%20border-radius%3A%2080px%3B%20font-size%3A%201.2em%3B%20width%3A%20270px%3B%20align-items%3A%20center%3B%22%20onMouseOut%3D%22this.style.background%3D'%23d50819'%3B%22%20onMouseOver%3D%22this.style.background%3D'%23EF1D2E'%22%3E%0A%3Cspan%20style%3D%22display%3A%20block%3B%20font-size%3A%2014px%3B%22%3E%5C%2024%E6%99%82%E9%96%93%E3%80%81%E7%84%A1%E6%96%99%E3%81%A7%E5%8F%97%E4%BB%98%E3%81%91%E4%B8%AD%20%2F%3C%2Fspan%3E%0A%3Cspan%20style%3D%22display%3A%20block%3B%20font-size%3A%2020px%3B%20font-weight%3A%20bold%3B%22%3EWeb%E3%81%8B%E3%82%89%E5%95%8F%E3%81%84%E5%90%88%E3%82%8F%E3%81%9B%3C%2Fspan%3E%0A%3C%2Fdiv%3E%0A%3C%2Fdiv%3E%0A%3C%2Fa%3E「利益のデザイン」と「機動的な資金調達」で攻めの医院経営へ医院の資金繰りを改善し、さらなる成長を目指すには、期首から「利益をデザインする」経営へと舵を切り、適切な投資を行うことが不可欠です。そして、成長スピードを止めないために、機動的な資金調達の手段を持っておくことが経営の安定に繋がります。「銀行融資を待っていられない」「直近で採用や設備投資の予定がある」とお考えの院長先生は、融資よりも早く簡単に資金調達ができるメドレー早期資金サポートをぜひご検討ください。%3Ca%20href%3D%22https%3A%2F%2Fwww.medley-fs.co.jp%2Fcontact%22%20target%3D%22_blank%22%3E%0A%3Cdiv%20style%3D%22text-align%3Acenter%3B%22%3E%0A%3Cdiv%20style%3D%22font-family%3A%20'Noto%20Sans%20JP'%2C%20'Arial'%2C%20sans-serif%3B%20display%3A%20inline-block%3B%20text-align%3Acenter%3B%20background-color%3A%23d50819%3B%20color%3Awhite%3B%20padding%3A%2024px%20%2024px%3B%20border-radius%3A%2080px%3B%20font-size%3A%201.2em%3B%20width%3A%20270px%3B%20align-items%3A%20center%3B%22%20onMouseOut%3D%22this.style.background%3D'%23d50819'%3B%22%20onMouseOver%3D%22this.style.background%3D'%23EF1D2E'%22%3E%0A%3Cspan%20style%3D%22display%3A%20block%3B%20font-size%3A%2014px%3B%22%3E%5C%2024%E6%99%82%E9%96%93%E3%80%81%E7%84%A1%E6%96%99%E3%81%A7%E5%8F%97%E4%BB%98%E3%81%91%E4%B8%AD%20%2F%3C%2Fspan%3E%0A%3Cspan%20style%3D%22display%3A%20block%3B%20font-size%3A%2020px%3B%20font-weight%3A%20bold%3B%22%3EWeb%E3%81%8B%E3%82%89%E5%95%8F%E3%81%84%E5%90%88%E3%82%8F%E3%81%9B%3C%2Fspan%3E%0A%3C%2Fdiv%3E%0A%3C%2Fdiv%3E%0A%3C%2Fa%3E